Cafe de Kurie

主にクルマ関係、オーディオ、ネコチャン

古代戦士ハニワット

古代戦士ハニワットという作品をご存じだろうか。
武富健治氏の漫画作品である。
岡田斗司夫氏の紹介動画を見て思わず一巻をKindleで読んだのが始まり。どうして今まで知らなかったのか。面白い!
現代に出現した古代の神を、人間が古代より伝承されてきた力で鎮める話。ハニワットー異形の埴輪と人間が古代より伝わる儀式によりシンクロして戦うのである。
その儀式からハニワットとして戦士が現れるまでの一連の流れに引き込まれるし、そのビジュアルもワクワクするものだ。

戦闘は本当にシビア。神と対峙するというのはこういう事なのだろうと思い知らされる感じ。
ハニワットが破れ、砕かれてしまうと、シンクロした者も同様にズタズタになり死んでしまう。
生死を気にしたら負けるが、気にしなかったからといって勝てるとは限らない。作中に気構えとして出てくるその言葉は重い。
その力は古来から幾つかの一族にずっと伝承され続けており、日本各地の神社を拠点とし、神が来るその時に備えてきたのである。
 しかしながら伝承されてきたものが古代当時の正しい情報かは誰にも分からず、鎮め方として正しいのかは最早分からないまま手探りで戦うところがSF的で実に面白かった。未来メタルボディのスーツばかりがSFではないことをあらためて実感させられる。その反対もSFなのだ。
 物語の背景にあるSF設定考証が実に精緻に組まれていることも感じさせられるが、一度通して読んだだけではまだまだ輪郭さえもなぞれていないだろう。
 そして漫画描写が実に見事なのである。見せ方が上手く、シーンの空気感を伝えてくる。的確なのでそのまま映画にもしやすいと思う。
 そんな古代戦士ハニワット、予定より連載が短くなりそうだという。実に惜しすぎるので、興味を持った方は是非紙本や電子書籍で購入を。売り上げ次第では良い結果に繋がるかもしれないのだ。私は全巻一気読みしました。