Cafe de Kurie

主にクルマ関係、オーディオ、ネコチャン

ヨコハマ買い出し紀行

電子書籍の良いところの一つは、過去作でも入手性が新作と変わらないところだと思っている。

ヨコハマ買い出し紀行、いつか読もうと思いながら忘れていたのだけれど、Twitterでたまたまそのワードを目にして思い出した次第。引き込まれて一気読み。

人類が衰退に着実に向かいつつある黄昏の時代の人々とロボットが織りなす日常。女性タイプロボットのアルファさんはカフェを開いて日々を過ごしていく。

終末の世界観って大体マトリックスみたいな廃墟感になりがちだけれど、実際はこんな風に穏やかに安らかに過ぎていくのだろうな、と思う。不必要に見せない語らない世界観が心地よい。ノアの方舟のように地球を周回する船。いつか来る滅びの日に降り立つのだろう。アルファさんらロボット達は一緒に過ごしてきた旧人類の記憶の語り部の役割を託されてるのだろうなあ、なんて想像したりする。それが果たして上手くいくのかは分からない。ささやかな人類の願い。

カタルシス求める人には向かないかもしれないけれど、刺さる人には刺さりまくる作品。自分にはドストライクでした。カフェ・アルファ…行きてぇ…てぇ…(錯乱